日本の新聞などでも報道されましたが、小泉さんが英国のThe Times紙と単独インタビューを行って、その記事が同紙のサイト(9月28日付け)に掲載されていました。How
a lowly samurai inspired Koizumi to put rebels to sword(名もないサムライがコイズミによる造反者退治にインスピレーションを与えた)という見出しの記事で、インタビューは40分程度であったらしい。
ここでいう「名もないサムライ」とは織田信長のことで、16世紀末の日本で名もない(lowly)サムライから出発しながらも天下をとるにいたった信長が行った、お寺の焼き討ちだの人殺しだのを 「お手本」(role
model)にしたわけではないけれど、小泉さんは信長からインスピレーションを受けたのだ、とTimesの記者は書いています。
インタビューでは、郵政改革、古い自民党の打破等などについて語っていますが、私が最も興味を持ったのは、靖国参拝と日中関係についての小泉さんの次のようなコメントでした。
I would assume
that it's for political reasons that China is opposing my visits
to the Yasukuni Shrine. I would assume that China doesn't welcome
a growth in Japan's political influence. They are opposed, for
example, to Japan becoming a permanent member of the UN Security
Council because they want to check Japan's influence on the international
stage.(中国が私の靖国参拝に反対するのは政治的な理由だ。中国は日本の政治的影響力が増大することを好まないのだ。中国が(例えば)日本の国連安保常任理事国入りに反対するのは、国際舞台における日本の影響力を抑えたいのだ)
これまで日本の新聞やテレビで伝えられる小泉さんの発言に比べると、ずいぶんはっきり言っているように(私には)思えるのです。この問題について質問されると、小泉さんは大体において「日中関係は極めて緊密だ」という、イマイチ要領を得ない発言をする。
さらにThe Timesの記者がShould
we expect a visit to Yasukuni before the year is out?(今年中に靖国参拝はあるのか)と聞いたのに対してI
think that sort of thing is best left unsaid. That [is something
that] the Chinese also understand.(その件については言わないでおいた方がいいだろう。中国側もそのことは分かっていることだ)と答えています。小泉さんのこの発言について、The
Timesの記者はhe
gave the impression that he would visit Yasukuni before the year's
endと書いています。「今年中には参拝するという印象を与えた」というわけです。そういうことですかね?
- The Timesの記者は「これは選挙後に小泉さんが行った初めての単独インタビューだった」と得意気でした。でしょうね・・・。
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