musasabi journal

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478号 2021/6/20
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BREXIT 美耶子の言い分 美耶子のK9研究 むささびの鳴き声 どうでも英和辞書

とうとう6月も半ばを過ぎてしまいました。だからどうってことはないのですが、時の経過には呆然としてしまう。オリンピックは本当に不愉快ですが、地平線を駆けるランナーの写真は美しい。

目次

1)スライドショー:ベニスを歩く
2)世界一「住みやすい」町!?
3)大英帝国:誇りか恥か?
4)菅と菅の差
5)どうでも英和辞書
6)むささびの鳴き声


1)スライドショー:ベニスを歩く

むささびジャーナル476号で、ラグナー・B・ヴァルガという写真家によるノルウェーのベルゲンという町を紹介するスライドショーを掲載しました。モノクロ写真によるもので、ベルゲンという町の持つ優しさのような雰囲気が見事に出ている写真集だった。それに味をしめて、今回もまたラグナー・B・ヴァルガによるモノクロ写真をお見せしたいと思います。今回はベルゲンからぐっと南へ下がったイタリアの水の町・ベニスです。

ヴァルガはベニスという町を「沈みゆく宝石」(sinking jewel)と表現しています。朽ち果てたような古い建物が並んでいる裏道を迷いながら歩き回る…それがたまらないのだそうです。
  • この町に身を置くと精神が息を吹き返し、陳腐な日常生活の諸々を忘れることができるのだ。 This is where my soul can breathe and the banality of everyday life passes into oblivion.
というわけで、ラグナー・B・ヴァルガはベニスにほれ込んでしまっている。むささびはベニスには行ったことがないけれど、彼の写真を見ていると、なぜかはるか昔、ほっつき歩いた町のにおいを感じてしまう。彼のモノクロ写真を見て、いつかミセスと二人で歩いてみたいと思いました。


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2)世界一「住みやすい」町!?

The Economist誌と同系統の研究機関である、Economist Intelligence Unit (EIU)が二年に一度発表している「世界一住みやすい町」(the world’s most liveable city)というランクによると、今年(2021年)最も住みやすい町はニュージーランドのオークランド(Auckland)ということになっている。この調査は世界の140都市を比較したもので、「住みやすい町」リストは2007年以来隔年で調査・発表されている。


シリアの首都・ダマスカス

このランキングに関するニュースは日本のメディアでもさんざ報道されているけれど、それは今年の「住みやすい町」のベスト10の中に大阪(2位)と東京(5位)が入っていることが原因なのではないか、と(むささびは)考えている。ただこれを伝える6月8日付のThe Economistのサイトは
  • ニュージーランドと日本の都市のランクが大幅にアップしたのは、コロナ・ウィルスの管理に成功したからだろう The success of New Zealand and Japan in controlling covid-19 has sent their cities soaring up the rankings
と言っている。2021年のベスト10のうち6都市がニュージーランドとオーストラリアの町で占められており、大阪(2位)と東京(5位)を含めると8都市がアジア・太平洋地域、それ以外ではスイスのチューリッヒとジュネーブが入っているだけ。The Economistの解説によると、今年のベスト10の特徴は、スイスの2都市を除いてはどれも「国境管理」(border control)がしっかりしている国の都会だということであり、まさに「コロナ禍」の時代の「住みやすい町」ということになる。

「住みやすい町」:ベスト10とワースト10
BEST 10 WORST 10
1 オークランド(NZ): 96.0 1 ダマスカス(シリア):26.5
2 大阪(日本): 94.2 2 ラゴス(ナイジェリア):31.2
3 アデレイド(豪): 94.0 3 ポートモレスビー(Pニューギニア):32.5
4 ウェリントン(NZ): 93.7 4 ダッカ(バングラデッシュ):33.5
5 東京(日本): 93.7 5 アルジェ(アルジェリア):34.1
6 パース(豪): 93.3 6 トリポリ(リビア):34.2
7 チューリッヒ(スイス): 92.8 7 カラチ(パキスタン):36.2
8 ジュネーブ(スイス): 92.5 8 ハラレ(ジンバブエ):36.6
9 メルボルン(豪): 92.5 9 ドゥアラ(カメルーン):38.6
10 ブリスベイン(豪): 92.4 10 カラカス(ベネズエラ):41.7

EIUによるランキングでは、それぞれの都市における人間の生活環境を「社会的安定度」「ヘルスケア」「文化・環境」「教育」「インフラストラクチャー」の5つの要素に分けて、それぞれを100点満点の数字で表すことによって各都市の「暮らしやすさ」を数字(総合スコア)で比較しています。例えば「最も住みやすい」(most liveable)とされたオークランドの総合スコアが96.0であるのに対して「最も住みにくい」(least liveable)とされたシリアの首都・ダマスカスは26.5となっている。

で、5要素のそれぞれについて「住みやすさ1~3位」のオークランド、大阪、アデレイド(豪)のスコアを比較すると次のようになる。

オークランド 大阪 アデレイド
社会的安定度 95 100 95
ヘルスケア 95.8 100 100
文化・環境 97.9 83.1 83.8
教育 100 91.7 100
インフラ 92.9 96.4 96.4
総合スコア 96.0 94.0 94.0

日本の2都市に特徴的なのは「社会的安定度」と「ヘルスケア」の2分野のスコアが100点であることなのですが、「文化・環境」のスコアは大阪が83.1、東京は84.0で少しだけ低いということです。コロナ禍の影響をもろに受けているのがヨーロッパ、特にドイツの都市で、ハンブルグ、デュッセルドルフ、フランクフルトの3都市は、いずれも2019年に比べてランクをほぼ30下げている。



▼日本語の原稿を書いた本人(むささび)が言うのも情けないのですが、このランキング(the world’s most liveable city)に「世界一住みやすい町」という日本語を当てるのは正しいのでありましょうか?むささびが気にするのは "liveable"(米語ではlivableとなるらしい) という英語です。Cambridgeの辞書には "suitable or good for living in" という説明があり、例文として "It's not a luxurious apartment by any means but it's livable in" というのが掲載されている。「いかなる意味においても贅沢ではないけれど、住むことはできる」ということですよね。

▼"eat" は「食べる」という意味ですが "eatable" は「美味しい」というよりも「食するのに適している」というニュアンスの言葉です。極端に言えば「食って食えないことはない」という意味にもとれる。となると "live"(生きる・生活する)に対して "liveable" は「人間にとっての居住条件を整えている」というニュアンスを持った言葉なのではないかってこと。実質的に住みやすいということかも?

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3)大英帝国は「誇り」か「恥」か?

最近、"The 'fault lines' in the UK’s culture wars" という報告書を眼にする機会がありました。「英国における文化戦争の分岐線」とでも訳すべきなのでしょうか。ロンドンのキングス・カレッジの政策研究所(Policy Institute)という機関がまとめたもので、最近の英国における様々な議論について、英国人が何を想い、感じているのかをアンケート調査でまとめたもので、調査対象になったのは、次の6つの話題です。
  • 1. 政党政治:Party politics
    2. EU離脱:Brexit
    3. コロナ禍:Covid-19
    4. 大英帝国:The British empire
    5. 反差別運動:Black Lives Matter movement
    6. トランスジェンダーの権利:Transgender rights
それぞれの話題についてのアンケート結果は次のようになっています。


大まかにいうと、英国人は政治的には保守的な傾向が強いけれど、EU離脱については今でも悔やんでいる声が強いし、反体制的な声もかなり強い…が、基本的に自分たちが選んだ政府のやることは(一応は)信頼するということは、コロナ禍に対処する政府による都市封鎖(ロックダウン)に対する肯定的な意見が強いことでも分かると思いません?

これらの6項目は、どれも面白いのですが、全部を語ると長すぎるので、むささびとしてはこの中から4番目に掲載されている「大英帝国:The British empire」という項目について、英国人が何を想っているのかを紹介したいと思います。帝国主義や植民地主義という「過去」に付きまとわれるという意味では、日本も同じような運命を背負っているけれど、日本人と英国人の自らの「過去」に対する姿勢は余りにも違う。この際、そのあたりのことを語り合ってみたいというわけであります。

上のグラフにあるとおり、現在、英国人の約3分の1が、かつて英国が「大英帝国」として世界を支配していたことを「誇り」(Something to be proud of)に思っており、約4分の1が「恥ずべきこと」(Something to be ashamed of)と感じている。ただ一番多かったのは「誇りでも恥でもない」(Neither)という回答(38%)だった。自分たちの「過去」は二者択一で評価されるべきものではないということなのかもしれない。むささびが注目しておきたいのは、このアンケートに対して「答えたくない」(Prefer not to say)という英国人が1%(約30人)存在したということです。この人たちはなぜ「答えたくない」と回答したのか?それが「個人の問題」であると考えているからなのでは?

では大英帝国の歴史を誇りに思う英国人はどのような人たちなのか?下のグラフに見るとおり、政治的には保守党支持者(67%)と労働党支持者(19%)では極端に異なるし、EU離脱派(62%)と残留派(22%)も違う。人種的には、白人(38)が最も多いのですが、非白人(18)の中にも大英帝国に誇りを持っている人たちがいるのですね。また年齢が高くなればなるほど「大英帝国」には好意的な感覚を抱いている人が多くなるのは想像がつきますよね。


自分たちの国の「過去」に関する評価となると、どうしても個人的・感情的にならざるを得ない部分がありますよね。この調査の面白い(とむささびが思う)のは、数字によるアンケートの中に個人的かつ感情的な部分も織り込んであるという点です。すなわち大英帝国を肯定する人間と否定する人間がお互いにどのような感情をもって付き合っているのかを数字で見せようとしている。

下のグラフにおけるA(赤)は大英帝国肯定派の否定派に対する感情を示し、B(青)はその反対を示している。お互いにそれほど極端な感情を抱いているわけではないけれど、「肯定派」の方が相手に対して寛容な態度をとっているように見える。むささびの想像によると、これは英国全体として大英帝国時代の英国に対して肯定的な空気が強いことが理由なのではないか。つまり孤立感のようなものがないということです。

大英帝国と交友関係
実は同じことが政治の世界にも当てはまるようで、保守党支持者と労働党支持者のお互いに対する感情を調査すると労働党支持者の保守党嫌いの方がその反対よりも明らかに強いという結果が出ている。

▼現在の日本人が「日本の帝国主義・植民地主義をどう思うか?」と聞かれたらどのような答えをするのでしょうか?むささびのような年代の人間は、さしたる躊躇もなく太平洋戦争中の日本がアジア大陸で行った諸々についての批判を並べ立てるであろうと思うのですが、むささびの子供たちのような年代(50代より年下)の人たちはどのように反応するのでしょうか?むささびが思うに、自国が他の国へ「進出」したような歴史がある場合は、間違っても「日本はあの国のためにいいことをした」などと考えない方がいい。その方が国際的に「無難」という意味ではない。日本人自身の思考能力や想像力を鍛えるために、その方がまともだということです。人によっては、このような態度を「自虐的」と呼ぶかもしれない。いいんです、勝手に呼ばせておけば。

▼英国におけるコロナ禍に伴うロックダウンへの支持率が7割とはすごいですね。日本の場合、「ロックダウン」と言われるほど強いものはなかったと思うけれど、5月に読売新聞が行った世論調査では「新型コロナウイルスを巡る政府の対応」を「評価する」と答えた人はわずか23%だった。日本政府が英国政府のように「都市封鎖」のような強硬手段に出ていたらどうだったのでしょうか?


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4)菅と菅の差

政治記者の尾中香尚里という人が書いた「国難への対応、政治への評価は正しかったか」というエッセイを読む機会ありました。エッセイ自体は東日本大震災から10年目の3月11日のヤフーニュースに出ていたものなのですが、むささびがこれを眼にしたのはごく最近のことです。


エッセイの趣旨はコロナ禍と戦う現在の菅(すが)義偉首相(自民党)と10年前の大震災と原発事故との戦いに明け暮れた菅(かん)直人首相(民主党)の二人のやったこと・やっていることを比較・評価しようというものです。ただ現在の菅首相によるコロナとの戦いは、彼だけの戦いではなく、彼が引き継いだ安倍晋三首相のやったこと(やらなかったこと)を含めて評価する必要がある。

まず10年前の菅直人首相について、当時首相官邸を取材していた尾中さんによると
  • あの時菅直人政権に向けられた、憎悪にも似た国民の非難は、政権交代後も安倍晋三前首相らの手で「悪夢の民主党政権」と何度となく繰り返され、十分な検証もなく国民にすり込まれていった。
ということになる。
 
震災の翌日、ヘリコプターで原発視察に向かった菅さんについてメディアは「最高責任者が官邸を離れた」と非難、自衛隊を10万人投入したことについては「国防を知らない首相のパフォーマンス」と嘲笑、東京電力に乗り込み政府との統合対策本部を設置するや「官邸の過剰な介入」と批判され、避難所を訪問すれば、避難者から「もう帰るんですか」と怒声を浴びる…とにかくやることなすこと全てが批判・非難・嘲りの対象となった。尾中さんの記憶によると
  • 「政治主導にこだわる民主党政権が、官僚機構をうまく使えなかった」という、まことしやかな解説もあった。
というわけです。そして菅直人さんは国を挙げての「辞めろ」コールを一身に浴びながら、8月末に辞意を表明したというわけであります。あのような事態に直面して、尾中さんは
  • 長年の政権運営の経験を持つ自民党政権なら、違う対応があったのだろうか。官僚をうまく使えたのだろうか―。
と自問自答せざるを得なかった。「民主党取材の経験が長かっただけに、冷静であろうとしても、知らずに立ち位置が政権(民主党)寄りに偏っている可能性を、ひそかに恐れたのだ」というわけです。


では2021年のいま、コロナ禍に直面する安倍・菅の自民党政権はどうなのか?尾中さんによると、安倍首相が犯した最初の誤りは実態の過小評価です。「コロナは中国問題であり、水際対策でしのげる」と楽観視したため、市中感染に対する備えも全く不十分だった。そして安倍政権が行ったのは備えの拡充ではなくて「不十分な検査や医療体制に合わせて患者の方を減らそうとする」ことだった。つまり医療機関への相談・受診の目安を「37.5度の熱が4日間」と高く設定することで感染を心配する相談者の数が減るようにした、というわけです。この「目安」は後になって厚労省によって見直されたのですが、尾中さんは
  • 加藤勝信厚労相が「4日間」をあたかも国民の「誤解」であるかのように語り、大きな批判を受けたのも記憶に新しい。
と言っている。そし後任の菅義偉首相も安倍政権と方向性は変わらない。経済を優先して「Go Toキャンペーン」に熱を上げる一方、感染拡大防止策を怠り、結局緊急事態宣言の再発令、そして首都圏では2度目の延長に突入した。

 
現在の安倍=菅政権によるコロナ対応を眼にしながら尾中さんは
  • 菅直人政権の原発事故対応を振り返った時、筆者には「あの政権があれほどひどくたたかれる必要が本当にあったのか」という思いが、どうしてもぬぐえない。
と言います。原発の事故現場へヘリコプターで飛んで行った菅さんの行為を「指揮官が現場を離れた」と批判する向きがあるけれど、「東電から事故に関する情報が何も入らないなかで、原発事故における住民避難と地震・津波の被災者支援に向けた情報を得るため、自ら実情を確認しようとしたことは、それほど責められることだったのだろうか?」と言っている。

▼10年前の菅さんのことについてはむささびジャーナル216号の『菅さんがやるべきだったこと』で詳しく触れられています。当時のThe Economistによる菅直人政権論の紹介ですが、その記事に添付したコメント欄でむささびは
  • 民主的な手続きを経て選ばれた人が、何かの拍子にメディアに悪者扱いされて消えていく。これで菅さんもアホ扱いされて消えていき、別の誰かが後を継ぐわけですね。そしてその「誰かさん」もまたいずれはメディアにこき下ろされて消えていく…いずれにしても、この際もう一度言っておきたい。がんばれ、菅(かん)さん!

  • と言っている。

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5)どうでも英和辞書
A-Zの総合索引はこちら


taking a knee:片膝をつく

"taking a knee" というのが、単に地面に片膝をつくというだけのことなら何も問題はないけれど、最近の英国ではサッカーの試合で選手が人種差別に反対(anti-racism)する意思表示として行うことで問題になったりしている。最近もウェンブリー・サッカー場におけるEuro 2020の選手権を開始するにあたってイングランドの選手たちがこれを行ったのですが、その際に観客席からこのジェスチャーに反対するブーイングが起こった。その際は英国サッカー協会(Football Association)が、このジェスチャーを支持する姿勢を明らかにして、観客に対してブーイングを止めて、選手たちと団結しようと呼びかけたりした。

この件については組織によって見解が異なるけれど、6月12日付のBBCのサイトによると、国際オリンピック委員会(International Olympic Committee:IOC)のカースティ・コベントリー(Kirsty Coventry)委員はこのジェスチャーが政治的な意味を持っているとして、英国の五輪選手がこれを行うことに反対している。ただ七種競技(heptathlete)のカタリーナ・ジョンソン=トンプソン選手は「自分はこのジェスチャーをするかもしれない」と言っている。「オリンピックの選手だからと言って社会問題についての意思表明をしてはいけないというのはおかしい」(I'm not averse to taking a stand on the biggest platform)というのがその理由です。

ただ1968年のメキシコ・シティ五輪では、アメリカの選手たちが「ブラックパワー」の意思表示を実行して大いに話題になったけれど、そのジェスチャーをしたことが理由でメダルが取り消されたりしたことはなかった(と思う)。詳しくはむささびジャーナル338号で取り上げています。


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6)むささびの鳴き声
▼3つ目の記事(大英帝国は「誇り」か「恥」か?)に関連して。かつての日本の政治メディアの世界には「革新勢力」という言葉があったと思うけれど、いつの間にか使われなくなったような気がする。「保革伯仲」「革新都政」のような言葉です。何十年も前のことですが、新聞記事を英訳する仕事の中で「革新政党」という日本語を "innovative party" と訳したら英国人に怪訝な顔をされた。そこでむささびは具体例として社会党・民社党・共産党のような例を挙げてみた。すると "Oh, opposition parties!" ときた。「野党」という意味ですよね。


▼確かに社会党も民社党も、政権党ではなく野党であったのだから "opposition party" は間違いではない。でもあの頃の政治メディアはなぜ「革新」などという言葉を使ったのだろう。今でも時事通信のサイトを見ていたら、かつて東京都知事だった美濃部亮吉さんのことを「社会党と共産党を支持基盤とする革新知事」と呼んだりしている。

▼むささびの感覚では「革新」という言葉には「改革」「進歩」「前進」のような前向きのニュアンスがついて回る。いわゆる与党(自民党)の中にだって革新的な政治家はいるはずだし、野党には野党なりの保守性はあるよね。あの頃の政治メディアによる言葉遣いは正しかったのでしょうか?いっそのこと「左派」とでも言ってくれた方が分かりやすかったのでは?

▼埼玉県飯能市のとなりに日高市という町があるのですが、その町で例のオリンピックの聖火リレーがあるのだそうです。7月6日…ということはむささびの誕生日の翌日、即ちむささびが80才になったことを「お祝い」するための行事ということにもなる。

▼6月28日(だったと思う)例のワクチンの2回目の接種日です。二度目の方が症状がきついそうじゃありませんか。や、やめようかな!?明日は夏至。 日の出から日の入りまでの時間がもっとも長い日、つまり明後日からは昼の時間が短くなるのですね。寂しくていやですね。お元気で。

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