musasabi journal

home backnumbers uk watch finland watch green alliance
美耶子の言い分 むささびの鳴き声 どうでも英和辞書
第106号 2007年3月18日 

もう3月もそろそろ下旬なのですよ、みなさん。春が来るのはうれしいけれど、余りにも月日の経つのが早すぎませんか?Time fliesとはこのことです。というわけで、106回目のむささびジャーナルをお届けします。

目次

1)専業主婦の値打ち
2)どこまで上がるか、ロンドン五輪の予算
3)Shame on you, Mr Abe!
4)ブレアさんの「価値観闘争」
5)短信
6)むささびの鳴き声


@専業主婦の値打ち
3月8日付けのGuardianのサイトを見ていたらHow much is a housewife worth?(専業主婦の価値はいくら?)という短い記事が出ていました。John Charmanという保険業界の億万長者(54才)と彼の奥さんの離婚に伴う慰謝料の額に関するものなのでありますが、この人と奥さんのBeverleyさんは2004年に27年間にわたる結婚生活に終止符を打った。

裁判上の争いは2004年以来続いているのですが、昨年、高等裁判所がダンナさんに対して彼の資産、1億3100万ポンドの37%にあたる4800万ポンドの支払いを命じた。John Charmanサイドは「それは高すぎる」というので2000万ポンドだけ払うと言って争っているわけ。「高裁の判決は、1億3100万ポンドという資産は自分自身の努力によって築かれたものであることをきちんと評価していない」(The decision failed to have proper regard for the contribution I made by being the only one to create the wealth)というのがダンナの側の主張なのだそうです。つまり27年間にわたる専業主婦である奥さんが果たした役割の「価値」はせいぜい2000万ポンドどまりだ、とダンナさんは言っている。

しかるに専業主婦の価値については、10年ほど前にアメリカの労働統計局(Bureau of Labor Statistics)というお役所が出した報告書に記載がある、というのがGuardianの記事。それによると専業主婦の価値は、料理人、掃除人、執事、ナニーを全て雇ったとして支払わねばならない金銭の額に相当するとされているのだそうです。で、それがいくらなのかというと、1年間で12万900ドル(62,590ポンド)ということだとか。27年間一緒にいたのだから、62,590の27倍で約170万ポンドということになる。これだけはない。Beverleyさんは公務員であったそうで、結婚によって仕事を辞めなければならかったことによる損失も考慮に入れなければならないし、彼女が家事を一手に引き受けたからこそ、ダンナさんも仕事に専念して巨額の富を築けたのだから、そのあたりも考えるべきだ・・・とGuardianの記事は言っています。ちなみに記者は女性です。

Charman夫妻の争いについて、Fawcett Societyという男女平等推進NPOのキャサリーン・レイクさん(女性)は、「このケースだけについてのコメントは出来ないが、一般的に言って、離婚することによって女性の経済環境は男性のそれよりも不利な影響を与えることは間違いないし、それが長い間続くのも女性の方だ」とコメントしています。

この記事を書いたLaura Bartonという記者は、主婦というものを「仕事」(job)としてのみ捉えるのではなくて、「職業」(profession)として捉えるべきだというある作家の言葉を引用しているところを見ると、John Charmanにはあまりいい印象をもっていないようであります。
  • jobとprofessionの違いなどわからないけれど、専業主婦という立場を軽視するのは本当に間違っていますよね。私の妻の美耶子の場合、子供が学校から自宅に帰ってきたときに「おかえりなさいと言う母親がいないのは家庭ではない」というのが持論で、これには最後までこだわりましたね。
back to top


Aどこまで上がるか、ロンドン五輪の予算
都知事選挙の話題の一つが2016年のオリンピック招致。石原都知事のためにニュースをお伝えすると、2012年のロンドン五輪の予算が93億5000万ポンドになったそうです。3月16日付けのBBCのサイトに出ていたもので、Tessa Jowell文化大臣が発表した数字ですが、これは元々言われていた予算(24億ポンド)のほぼ4倍にまで膨れあがったことになります。

会場建設とオリンピック公園なるものの建設費が53億ポンドで一番大きいのだとか。中でもイーストロンドンの会場建設については、土壌汚染の問題があり、再開発とインフラ整備に考えていた以上のお金が必要になるとのこと。

警備予算も当初よりも多く増えた分野に入る。2005年の立候補の時点では2億1300万ポンドであったのすが、その後にロンドン・テロが起こった。で、現在の予算は6億ポンドにまで跳ね上がった。これ以上は増やさないと政府は言うのですが、BBCのサイトは「5年後の警備コストなど今の時点で分かりっこない(It is impossible to say what the security bill may be five years from now)」と言っています。ごもっともです。

で、これらのお金がどこから来るかというと、中央政府から60億、宝くじ(National Lottery)から22億で、残り(11億5000万)はロンドンの納税者の負担というわけであります。慈善事業に使われるべき宝くじのお金をそれほどまでにオリンピックのために使うことについては、保守党あたりから批判の声があるのですが、文化大臣は「ロンドン五輪は国全体に巨大な利益をもたらすものだ。慈善目的の宝くじがその恵みの一部を負担するのは当然」(London 2012 will bring huge financial gain to the whole country ... and it is only fair that the Lottery good causes should share in any such windfall)と言っております。

3月17日付のThe Economistによると、過去約30年のオリンピックの総経費に占める公的な資金の割合で一番大きかったのが1976年のモントリオール大会で、全経費の90%以上が公的な資金によってまかなわれた。モントリオールが借金を返済し終わったのは、なんと30年後の昨年(2006年)のことであったそうです。反対に公的なお金を殆ど使わなかったのは1984年のロサンゼルス大会で10%以下であったのだとか。ロンドンの場合はこのままでいくと、モントリオール、ミュンヘン(1972年)に次いで公的な資金の割合が高い大会になりそうだとのことです。
  • 都知事候補の黒川さんがテレビで、「ロンドンのあとのオリンピックは中近東だ」と言っておりました。なるほど、中近東は考えなかったな。ただ、北京(アジア)・ロンドン(欧州)ときて、またアジアというセンはないと考えるのが普通ですよね。

BShame on you, Mr Abe!
英語でShame on youは、「恥を知れ」というかなりきつい非難の言葉です。The Economistの3月10日号が社説で、安倍首相の「従軍慰安婦」問題についての対応をきびしく非難しています。記事のタイトルは「安倍に慰安はない」(No comfort for Abe)で、「日本の首相が、何千人という組織的なレイプをめぐって恥ずべき戦いに出ている」(Japan's prime minister picks a shameful fight over the organised rape of thousands of women)というイントロで始まっています。

記事はまず、安倍さんの前任者である小泉首相について、日本経済を停滞から救い出し、その間、日本は海外でも尊敬を集めるようになっていたと称賛しています。で、後継者である安倍さんはというと「美しい国」(beautiful country)というスローガンで、日本人に新しいプライドをもたらそうとしていた。にもかかわらず、安倍さんは「日本の過去についてのウソに基づいて、将来プライドを築けると考えているようだ」(he seems to think he can build pride in the future on untruths about Japan's past)と言っています。

The Economistは、安倍さんが韓国や中国との関係修復に乗り出して、頑迷な小泉さん(靖国参拝のこと)がダメージを与えた近隣諸国との友好関係を築くことからスタートしたことで、うまくスタートを切ったはずであったのに、今回の問題で隣国の善意を無にしてしまった(squandered all the good will)と指摘、安部さんが「(従軍慰安婦については)証拠がない」と言っただけにすぎないかもしれないが、従軍慰安婦であったとされる女性たちが、勇気をもって沈黙を破ったことに耳を傾けようとしていないということで、「彼は耳が聞こえないのか(Is he deaf?)」と非難しています。

The Economist記事は、安倍さんは、アジア諸国からの不信感を再生させただけでなく、海外の危険な場所で働く「称賛すべき日本人」(admirable Japanese)の努力までも無にしている、として次のように結ばれています。
暗い過去に直面したがらないのは日本に限ったことではない。今回中国は安倍氏の発言を非難しているが、その中国共産党は1950年代、毛沢東が自分で作り出した飢饉が故に3000万もの人々が死んだにもかかわらず、未だかつてその責任を受け入れたことがない、というのもその例である。しかし戦後60年も経った現在、故意の健忘症は近代的で民主的な日本にはふさわしくない。恥を知れ、安倍さん。Japan is not unique in its reluctance to confront a grim past. Though China lambasted Mr Abe for his statement, its Communist Party has never accepted responsibility for the 30m deaths from Mao's self-inflicted famines of the 1950s, for example. But six decades on, deliberate amnesia is unworthy of modern, democratic Japan. Shame on you, Mr Abe.
  • この問題はいろいろなことを教えてくれますね。1993年の河野官房長官談話(この件で謝罪した)そのものの正当性を調査しろ、という自民党の人たちに対して、「よろしいんじゃありませんか。政府も協力します」と言ってしまった安倍さん。それが彼の本音という見方もありますが、その後、「93年の談話を引き継ぐ」ということだけを言っている。「自分の思いを正直に言ったことが、それほどのバッシングを受けようとは思わなかった」というわけで、一生懸命打ち消しているという風情です。
  • 産経新聞などの報道によると、そもそもアメリカ議会における「対日非難決議」なるものを提案しているのが、カリフォルニア州の下院議員で、その彼の支持母体となっているのが、現地の中国、韓国コミュニティ。そのコミュニティからの要請で「決議」提案ということになったらしい。つまりいろいろと政治的な背景があるだ、とのことであります。

Cブレアさんの「価値観闘争」
アメリカの国際問題専門誌、Foreign Affairsの1月号にブレア首相がA Battle for Global Valuesというタイトルの論文を寄稿しています。国際的なテロリズムとの闘いについての論文で、ポイントは下記のパラグラフに集約することができると思います。

▼テロとの闘いは、単に安全保障とか軍事的な意味での戦略の問題ではなく、それは「価値観」をめぐる闘いであり、「寛容」と「自由」の勝利によってのみ勝つことができる。(The war on terrorism is not just about security or military tactics. It is a battle of values, and one that can only be won by the triumph of tolerance and liberty.)
▼グローバル規模の過激主義と闘いに勝利するためには、力の水準のみならず価値観の水準でも勝利する必要がある。我々の価値観が他のそれに比べて、より強く、より良く、より正義に近いものであることを示すことによってのみ勝利するのである。(We will not win the battle against global extremism unless we win it at the level of values as much as that of force. We can win only by showing that our values are stronger, better, and more just than the alternative.)
▼イスラム狂信主義という思想にとって、我々は敵なのであるが、ここでいう「我々」とは西欧という意味ではない。キリスト教徒、ユダヤ教徒、ヒンズー教徒、そしてイスラム教徒もすべて「我々」なのである。「我々」とは、宗教的な寛容さ、他者への開放性、民主主義、自由、非宗教的な裁判による人権などを信ずる者すべてのことをいうのである。(For this ideology, we are the enemy. But "we" are not the West. "We" are as much Muslim as Christian, Jew, or Hindu. "We" are all those who believe in religious tolerance, in openness to others, in democracy, in liberty, and in human rights administered by secular courts.)
▼私にとっては信じがたいことなのだが、西欧の中には、国際テロの台頭があたかも我々の誤りであるという考え方に共鳴する意見がある。(It is almost incredible to me that so much Western opinion appears to buy the idea that the emergence of this global terrorism is somehow our fault.)

つまり、イスラム過激派との「闘い」は、サダム・フセインとかオサマ・ビン・ラーディンのような独裁者やテロリストを抹殺することだけではダメで、彼らが拠り所とする「思想」をも打ち負かす必要がある。我々、西欧の社会が大切にしている自由。民主主義、人権尊重のような「価値観」の方が、彼らのような狂信主義よりはるかにいいものであり、世界中誰にでも受け入れられてしかるべきグローバルに通用するものである。これを破壊しようとする者には絶対譲ることはできないものである。しかるに西欧そのものの中に、9・11のようなテロが起こるのは、西欧側に問題があるからであるなどと考える人たちがいる。情けない・・・ということであります。

実は『フォーサイト』という日本の雑誌の2月号で、池内恵さんという学者が、上記のブレア論文を取り上げて解説を加えています。

池内氏によると、ブレアさんは、テロリストとの鮮明な対決姿勢を打ち出し、「西欧的な価値」(ブレア本人は”グローバルな価値”と呼んでいる)を守りぬくことの大切さを「再確認」しようとしている。またブレアさんはイスラム教徒の人々に対して、「西欧的な価値」の下で一緒に暮らしていこうと思うのなら、最低限「これだけは歩み寄れ」というラインのようなものを示したのであって、その点についてこそ「ブレアが歴史の審判に委ねたいことがあるのだろう」と池内さんは言っています。

ブレアさんのいわゆるvaluesという英語を「価値」という日本語に直すことが一般的なようです。私、これが気に入らないのであります。「価値をめぐる闘い」って何のことかすぐに分かります?valuesとは、「正しい・正しくない」「善い・悪い」などを判断する基準のことを言うわけです。せめて「価値観」とやって欲しいのです。池内さんのような頭脳超明晰の学者さんが「価値」という日本語を使うについては、きっと何かの理由があるのだとは思いますが。
ブレアさんのこの論文はここをクリックすると読むことができますが、これを読んで私は、ブレアという人は政治家というよりも宣教師の方が向いているのかもしれないと思いました。悪くいうとアジテーター。「誰がなんつったって正しいものは正しいのだ」という信念めいたものがあるような喋り方をするし、中身も間違ったことを言っているわけではないから、つい「素晴しい!」と思えてしまう。

例えば次のような文章を読んで反論できる人はいませんよね。

我々が正義を信奉するならば、どうして一日に3万人もの子供たちが(貧困が故に)死んでいくことを許すことができようか?それを食い止めることができるのに、である。(If we believe in justice, how can we let 30,000 children a day die when those deaths could be prevented?)

しかしブレアさんの「正義感」が故にアフガニスタン、イラク、コソボなどで爆弾を落とされて死んでいく子供がいるという部分はどうなるのか?ブレアさんはイラク戦争参加を決めたときに、テレビのインタビューに応えて「多くの人びとの命が危険にさらされるのだ」ということで「良心との葛藤があった」という意味のことを述べています。英国を攻撃したわけでもないし、攻撃すると脅かしたわけでもないアフガニスタンやイラクで死んだ人や残された人びとにしてみれば、ブレアさんの「良心の呵責」なんてどうでもいいことですよね。
D短信

カードで献金

ドイツのSchaeftlarnという町にある修道院が信者からの献金をクレジットカードでも受け付けるサービスを始めたそうです。従来の献金箱をカード支払いが可能な機械に置き換えることにしたわけですが、「当院を訪れる人々の中には献金はしたいがキャッシュがなくて、という人もいらっしゃるので」というのが修道院のスポークスマンのコメント。このシステムで献金しても免罪符がもらえるわけではないのですが「税金申告用の領収書は発行いたします」と言っております。修道院側では、このシステムにすることによって献金箱を襲撃する強盗がいなくなるということにも期待しているようです。

▼修道院も賽銭箱方式でお金を集めているんですかね。行ったことないから知らないけれど。それに賽銭泥棒ってのもあるんですなぁ・・・。

バーチャル懺悔サイトが閉鎖に

こちらはポーランドのカソリック教会に絡んだハナシ。今年で37才になるBorys Cezarという人が、インターネットによるバーチャル懺悔室なるものを開設して問題になっているそうです。「教会へ行く時間のない人のためのオンライン懺悔サービス」ですが、アクセスすると「バーチャル懺悔室へようこそ!」というメッセージが現われる。さらに進むと「あなたの犯した罪を書き込め」というコーナーが出てくる。次に「十分に後悔していますか?」「イエス」「悔い改めたいですか」「イエス」という具合にクリックしていって、最後に「おめでとう。あなたの罪は許されました!」というメッセージが出ておしまい、というわけ。ただこのサイトは国内で大問題となり、閉鎖を余儀なくされたのだそうです。

▼懺悔をネットでやるってのは・・・そりゃまずいんじゃない?私自身、カソリックでもキリスト教でもないからよく分からないけれど、やはり懺悔というものは神父さん相手にやらなきゃ。

ぬいぐるみを抱いて寝たい・・・!?

英国のホテルチェーン、Travelodgeが2000人の男女を対象に行った調査によると、寝る時にぬいぐるみと一緒にベッドに入りたいと答えた人は男で20%、女で15%だったのだそうです。自社のチェーンホテルの枕をぬいぐるみスタイルのものにしようという企画のための市場調査を行った結果判明したことなのでございます。調査された人の63%が、寝る時には何かを抱いて寝たいと答えたのだそうです。約60%の人が「妻(夫)と一緒に寝ないと寂しい」と答え、16%が「独りじゃ眠れない」、9%が「おっかない」と答えたのだそうです。

▼このホテルチェーンでは、抱いて寝れるような巨大ぬいぐるみ風枕をNewcastle, Durham, Manchester, Leeds, Birminghamなどで市場テストをしているそうであります。なんか気持ち悪いな、これって。
 
 Eむささびの鳴き声
 
▼不二家、西武ライオンズ、日興コーディアル、北陸電力・・・よくぞこれだけと思うくらい、企業のトラブルが相次いでいます。このような「不祥事」があるたびに、会社の幹部が記者会見をやるのをテレビで見ます。気になって仕方ないのは、必ず冒頭で「このたびは、まことに申し訳ございませんでした・・・」と言って、おもむろに立ち上がってお辞儀をするという、ハンで押したように同じ光景が繰り返されること。きっとどこかに「お辞儀コンサルタント」のような人がいて指導しているに違いない、と思っていた。

▼どうやら私の推測は当たっていたようであります。日本経済新聞から出ている『その記者会見間違ってます!』という本の中で、中島茂さんという人(弁護士さんのようです)が、お詫び記者会見のやり方についての手ほどきをしている。

▼それによると、お辞儀したままの姿勢で5秒間は静止するべきなのだそうです。それが集った記者たちだけではなく、テレビを通して視聴者にも好意的に受け取られることに繋がるのだというわけです。5秒間といっても「イチ・ニ・サン・シ・ゴ」ではだめで、「ひゃくいち・ひゃくに・・・ひゃくご」とゆっくりやらなければダメなのだそうです。

▼何故、ゆっくりでないとダメなのかというと、会見に出席したテレビや新聞のカメラマンが「満足のいく写真」を撮るためには、なるべくゆっくりとお辞儀をする方が、カメラマンに不満がたまらないので、ひいては会見への悪影響を避けることができるからなのだそうです。

▼中島茂さんだけが犯人だとはあえて言いませんが、私なんかあのお辞儀を見ると「この社長さんは、とりあえず謝っておけばいいやと思っているに違いない」と考えてしまう。心底「悪いことした」なんて思っていないけれど、とりあえずお辞儀だけしとこやないか・・・というふうにしかうつらない。憶えておきましょう。あの種のお辞儀は「謝罪」ではない。謝罪していることを、効果的に見せるための儀式をやっているにすぎないってことです。

▼お辞儀の部分についてだけ言うと、中島さんが言いたいのは「マスコミを怒らせることは、企業にとって非常なマイナスである」ということですね。だから本音ではマスコミなど全く尊敬などしていないけれど、とりあえず怒らせないでおこう・・・ということに重点が置かれる。マスコミはつけあがる・・・そのようなことの繰り返しという気がしませんか?

←前の号 次の号→


message to musasabi journal