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美耶子の言い分 むささびの鳴き声 どうでも英和辞書
第113号 2007年6月24日

1997年5月以来、ずっと英国の首相であったブレアさんがようやく退陣してゴードン・ブラウンが首相になります。ブレアさんはサッチャーさんと同じように10年間も首相の座にあったわけですが、実はもっと凄いのはゴードン・ブラウンの方で、97年に労働党政権が出来て以来、延々10年間ずっと大蔵大臣であり続けた。ウィキペディアによると、United Kingdomが誕生してから、ゴードン・ブラウン以上に長期にわたって大蔵大臣を務めた人はNicholas Vansittart(1812年5月〜1823年1月)という保守党の大蔵大臣だけのようであります。

目次

1)教会の鐘が盗まれる
2)女性の百万長者時代がくる
3)"ジャーナリストはケダモノ":ブレアさんがメディア批判
4)ブレアとサッチャー:引き際の人気度
5)短信
6)むささびの鳴き声


1)教会の鐘が盗まれる
  • 最近、日本の各地で金属類の盗難が続いていますね。ガードレールとかマンホールの蓋とか半鐘まで盗まれて中国へ「輸出」されているといわれています。英国でもこれがかなり頻繁に発生しているんですね。知らなかった。6月17日付けのThe Independentによると、英国では教会が被害を受けているのだそうであります。

    ある保険会社が教会から受け取った保険金の請求は、過去14ヶ月で500件、金額にして75万ポンド(ほぼ2億円近く)にのぼる。しかもその多くが同じ教会が被害をこうむっているケースだそうです。ほぼ毎日どこかの教会がやられているってことになる。英国における鉛類の盗難はここ2年間で3倍に、銅製品にいたっては10倍にまで膨れ上がっているのだとか。

    盗まれるものもいろいろあって、教会の鐘、尖塔の上についている避雷針もあるし、ひどいのになると屋根ごと持ち去られたというものもある。こうした盗難品を屑鉄屋に持っていくと、鉛の場合で1トン・900ポンド、銅になるとトンあたり2700ポンドにもなるんだそうですね。

    The Independentによると、最も頻繁に教会がやられているのは、ロンドン、ブリストル、ウェストミドランズ、シェフィールドなどだそうです。

    そういえば日本でもお寺の鐘が盗まれていましたね。盗難事件が頻繁に起こる都会としてシェフィールドが入っているのは象徴的ですよね。かつては鉄鋼産業で栄えた町だから、屑鉄屋さんとか解体業者なども沢山いるのかも?
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2)女性の百万長者時代が来る
百万長者(millionaire)というと何故か男を思い浮かべますよね。女性の百万長者なんて余りいないし、いたとしても結婚相手が超金持ちで、その遺産を相続してそうなったというケースが多いから・・・と思っていたのですが、Daily Telegraphのサイトに出ていた記事によると、2020年ころには女性の百万長者が53%に達するという予測が出ているのであります。

Barclays Wealth Managementという資産管理会社の調査によるもので、現在でも10万ポンド(2000万円以上)を超える投資可能資産(investable assets)を持っている女性を調べてみると、企業経営も含めて、自分で稼いだケースが多く、遺産相続だの離婚だのによって金持ちになるケースは案外少ないそうです。Barclaysによると、「投資」ということになると、男はすぐに儲けを期待してしまう傾向にあるのに対して、女性は「(男より)思慮深く、目的意識がはっきりしている」(more thoughtful and purpose-driven)なのだとか。

「幸せはお金では買えない(money can't buy you happiness)という言葉があるけれど、Barclaysの調査によると、50万ポンド以上の資産を有している女性の80%が「お金ができてより幸せになった」と言っている。その幸せの中身ですが「レジャーの時間が増えた」とか「健康になった」などの理由とともに「仕事上の達成感」(greater job satisfaction)というのもあった。

女性がビジネスに成功してお金持ちになったケースで多いのが、結婚して仕事を辞めたあとで、主婦のライフスタイルに合ったような企業(kitchen table companyというらしい)を立ち上げたというもの。その例がJulie Pank-hurstという主婦が始めた、インターネットによるFriends Reunitedという旧友との再会サイト。主婦になって子供が出来たときに「昔のクラスメートはどうしているかしら」と考えたことがサイト立ち上げのきっかけだったそうで、これがバカ受け。最近、彼女はこのビジネスを1億7500万ポンドで売却したのだそうです。

もう一人、Emma Harrisonという女性は43才で子供が4人いる。約20年前に職業訓練学校を設立して成功しています。会社の年間収入は約1億ポンド、彼女自身の財産は5500万ポンドと見積もられているのだそうです。金持ちであることについての彼女のコメントは:

お金があると、いろいろなことをする機会に恵まれる。選択肢は多いし、フレキシビリティもできる。家には乳母もいる。そのことで私は幸せを感じるわ(It has given me the chance to do things. I have choice and flexibility, and we have a nanny. Of course that gives me happiness)

Datamonitorという調査会社によると、百万長者の世界における男女差も小さくなっている。1998年の時点における男のミリオネアの資産は平均で271万ポンドで、女性のそれは128万ポンドだった。これが2006年になると、男が296万ポンドで、女の百万長者は197万ポンドとなっている。

Emma Harrisonのコメントの最後の部分ですが、that gives me happinessのthatは"乳母がいる"ことを指している、と私は解釈しました。乳母がいるってのは幸せってわけですね。でしょうね、多分。
3)"ジャーナリストはケダモノ":ブレアさんがメディア批判
ブレアさんが首相退任前の6月12日にロンドンで行った講演で、英国のメディア批判を行ってちょっとした話題になりました。講演のテキストはBBCのサイト に掲載されています。相当長いものなので、全てを紹介するのは無理ですが、この際、二つのポイントだけ紹介しておきます。一つは最近のメディアが、政治や政治家の悪い点だけを取り上げて、衝撃報道(impact journalism)に陥っているという主張であり、もう一つは、事実の報道が意見の主張報道に取って代わられており、アンフェアかつバランスを欠いた報道が多いということです。newspaperではなくてviewspaperだと言っています。

まず最初の衝撃報道(impact journalism)についてのブレアさんの批判ですが、彼によると、最近のメディアの世界にはかつての新聞・テレビに加えてインターネット、ケーブルテレビ、24時間ニュース専門局などなど、実にさまざまな媒体(outlets)が登場してきており、メディア同士の競争が激しくなるなかで、読者や視聴者の関心を惹くために、センセーショナルに政治家や公人を批判・攻撃することが多い。現代のジャーナリストは「群れを成して獲物に襲い掛かるケダモノ(a feral beast that hunts in packs)」だというわけです。

メディアのこのような衝撃重視主義のおかげで、国民の間に政治や公的なものに対する不信感(cynicism)が広がって「英国の自信や自己信頼感(country's confidence and self-belief)が揺れる結果になっている、とブレアさんは言っています。
私の考えでは、この(政治への)不信感は、まさに政治とメディアの相互関係のあり方によってもたらされている。我々のように政治の世界に住む者は、メディアと政治の関係について口にすることを恐れる余り、全ては自分たちが悪いのだという考え方になってしまっている。(My view is that the real reason for the cynicism is precisely the way politics and the media today interact. We, in the world of politics, because we are worried about saying this, play along with the notion it is all our fault.

分かりにくい翻訳で申し訳ないのですが、要するに政治家がメディアの不公平な報道の犠牲になっている、というわけです。ブレアさんはそのような状態を改めようとして、記者ブリーフィングや会見をやったけれど、メディアの衝撃中心主義が改まることはなかった、と非難しています。

このあたりの批判について、6月16日付けのThe Economistは、そもそもブレアさん自身が自己宣伝のためにさんざメディアを利用しておきながら、これを批判するというのは「理屈に合わない(a bit rich)」けれど、現代を大衆的衝撃メディアの時代であるというブレアさんの指摘は「合っている部分もある(Mr Blair has a point)」と言っています。

今日の読者や視聴者はスキャンダルだのゴシップだの「ひどいこと(disgust)」だのに飢えており、メディアはそのような大衆の好みに合わせているだけだ、というわけです。ただメディアの大衆迎合にはブレアさんたちも一役かっているではないか、とThe Economistは指摘している。政治を議会(Parliament)からテレビ局のスタジオに移したのはブレアさんたちであり、気に入った記者には特別な取材アクセスを与えたりしたのもブレアさんらのやり方であったではないかというわけです。

The Economistの記事はさらに、「大衆迎合的な衝撃主義はあるかもしれないが、メディアの全てがそうだという風に非難するのは間違っている。中にはきちんと考えた報道やオピニオンはあるし、政府をチェックするという機能の点では、メディアが野党以上の役割を果たしてきた部分もある」として、次のように結論しています。
  • かつてはブレア氏のお気に入りであったジャーナリストたちが、いまや彼を攻撃する側に立っているということが示しているのは、英国ジャーナリズムの現状というよりも、如何にブレア氏がかつての権威や国民の信頼を失っているかを物語っている。(That journalists who once feted Mr Blair have now turned on him says more about how he has squandered his once considerable authority and the public's trust than it does about the state of British journalism.)
 ▼パブリックなものの権威が落ちているということについては、むささびジャーナル110号で書かせてもらいました。メディアが政治家を悪く言うから、大衆が政治家を信用しなくなる・・・というブレアさんの言い分には一理ある。彼は講演の中で「ジャーナリストも政治家も信用されていないという点では大して違わない(Trust in journalists is not much above that in politicians)」と言っている。かつて紹介したことがあるけれど、英国における職業別信頼度調査では、ビリから2番目が政治家、ビリはジャーナリストという結果であったこともある。

▼で、日本はどうなのでありましょうか?最近では政治家や役人だけではなくて、実業界の人々もメディアの槍玉に上がっています。自殺した大臣、社会保険庁、コムスン・・・どれもこれもメディアの総攻撃にあっています。確かにそうされても仕方ない部分はあるんでしょう。攻撃されることがないのはメディアそのものであるわけですが、新聞紙面やテレビ番組では、それほど強いメディア批判はないかもしれないけれど、それはみんな諦めている(メディアには何も期待していない)からなのではないかというのが、視聴者であり読者の一人である私の直感なのですが・・・。
ブレアさんのもう一つのメディア批判である「意見を言い過ぎる新聞(viewspaper)」についての記事は別のところに掲載します。


4)ブレアとサッチャー:引き際の人気度
ブレアさんは1997年から2007年まで、10年間、首相をつとめたわけですが、その前にマーガレット・サッチャーという人も1979年末から1990年の終わり頃まで10年間首相の座にあったというわけで、ブレアさんはサッチャーさんと比較されることが多い。よく言われるのは、ブレアさんはサッチャーさんの後継者であったということです。

世論調査機関のMORIのサイトには、この二人の首相が辞任を発表した時点での人気比較が出ています。これを見ると、この二人の人気度で面白い結果が分かります。つまり個人的な人気度という意味では、ブレアさんの方が上であるのに、政策という意味ではサッチャーを支持する人が案外多いってことです。

サッチャーさんは90年11月に、ブレアさんは07年5月に辞任を発表したわけですが、辞任発表直後のそれぞれの人気度は次のとおりです。

サッチャー、ブレアの両政権は英国にとって良かったと思うか?
良かったと思う サッチャー52% ブレア46%
悪かったと思う サッチャー40% ブレア43%

サッチャーさんについては「個人の生活はともかく、国のためには良かった」という人が多いのに対して、ブレアさんについてはそれほど変わらないということ。辞任すると言った途端に評価が上がったサッチャーさんにしてみれば「在任中に支持してほしかったわ」ってところです。

両政権はあなた個人にとって良かったか?
良かったと思う サッチャー44% ブレア46%
悪かったと思う サッチャー46% ブレア46%

要するに「アンタの生活が良くなったか?」という問いですが、サッチャーさんについては生活的には厳しくなったという人の方が多い。これを1)の結果と一緒にすると「生活は苦しくなったけど、英国にはサッチャーさんのような(厳しい)人が必要だったんだよね」ということになるわけです。ブレアについては、大して変わらない、つまり「可もなし不可もなし」ってことになる。

個人的な好みと政策の評価 サッチャー ブレア
個人的に好き・政策も支持する 20% 27%
個人的に好き・政策は支持しない 19% 30%
個人的には嫌い・政策は支持する 8% 6%
個人的に嫌い・政策も支持しない 52% 31%

つまりサッチャーを個人的に好きという人は4割もいないのに対して、ブレアを好きという人はほぼ6割にも達する。嫌いという人については、サッチャーは6割、ブレアは4割というわけで、いろいろあったけど、ブレアさんという人は人間的には、サッチャーさんよりは好かれていたってことですね。

ブッシュ米大統領のイラク政策
2002年9月 2003年1月 2007年5月
支持する 30% 19% 9%
支持しない 59% 68% 85%

9・11テロ事件の1年後には、30%が支持していたのに、今年(2007年)5月には殆ど支持なし。反対に支持しないという人が85%にのぼっているのだから、殆んどアウトってことです。何故ブッシュさんの人気はこれほど悪いんですかね。

ブレア首相のイラク政策
2002年9月 2003年1月 2007年5月
支持する 40% 26% 17%
支持しない 49% 62% 77%

ブレアさんのイラク政策は、最初のころはそれでも4割が支持していた。つまり9・11へのショックが未だ残っていたってことでしょう。戦争が始まる2003年になると6割以上の人がこれに反対、今年にいたってはほぼ8割が反対ということになっている。この中には「ブッシュを支持したのが気に入らない」と言う人も結構いるだろうな。

 ▼というわけで、イラク戦争さえなければ、ブレアさんの人気度はかなりのものであったわけです。歴史に「もし」というのはないわけですが、国民がどのようにブレアさんを考えようと、ブレアさん自身が首相として最も望んだことが、英国が世界をリードする国になることであり、それにはアメリカと手を組まなければならなかったというのも現実です。ブッシュのイラク戦争を支持することにおいてのみ、英国は「世界の大国」の一つであり得たのだという見方もあります。

▼いまサッチャーさんが首相であったとしたら、おそらくブレア以上にブッシュを支持したことでしょう。サッチャーさんは、ブッシュのお父さんが湾岸戦争のときに、フセイン大統領を退治できなかった弱腰を批判していたのですから。ただ(これも意味のない「もし」なのでありますが)そもそもサッチャーさんは、ブレアのように「正義の価値観」などを主張して、攻められたわけでもないイラクを爆撃などしただろうか?サッチャーの方がブレアよりもソフトとかいう意味では全くない。彼女の方がひょっとすると現実的で、「正義」よりも「損得」や「勝ち負け」を考えたのではないか?と思ったりしております。


5)短信

エリザベス女王のメールアドレス

Daily Telegraphによると、エリザベス女王もメールをやってるんですね。だから何だっての?と言われればそれまでですが・・・。バッキンガム宮殿のパーティーで女王と会話をする機会に恵まれたVanity Fairという雑誌の編集長が会話の最後にLook, we must keep in touch(ではこれからも連絡を取り合いましょう)と言ったら、Absolutely, let me give you may e-mail address(そうしましょう。これが私のメールアドレスです)というわけで、女王のメールアドレスを入手したのだそうです。Telegraphの記者が宮殿に確認を求めたのですが、断られたらしい。ただ情報筋によると、女王はお孫さん相手にメールをやりとりしているとのことです。

▼女王は自分の携帯だのiPodだのを持っているんだから、メールをやっても不思議ではないか。ただメールアドレスというのはパブリックスペースですからね、迷惑メールだって受け取るでしょうな。「駅まで来て、お願い!」とかいう、あれ。

20人中、10人が双子

ウェールズのある小学校の幼児クラス(nursery group)の場合、生徒数は20人なのですが、そのうち10人が5組の双子というわけで、担任の先生もややこしくてタイヘンらしい。Daily Mirrorによると、担任教師は初めて教室で5組の双子に対面したときは、「アタマがくらくらした(It was like we were seeing double)」のだそうです。双子以上の誕生の確率は母親が25〜30歳の場合で妊婦100に3人、35〜39歳の場合で5人だそうで、同じクラスに5組というのは殆どありえない確率だそうです。

▼確かにビックリしたでしょうが、双子の確率って案外高いんですね。

女性にもトップレスの権利

夏の暑い日に上半身裸で道を歩いていた女性(27才)が逮捕され、12時間も警察に留め置かれたということで、裁判に訴えたところ、「女性も男性同様に公衆の前で上半身裸になる権利を有する」という判決が出て、警察が彼女に15,000ドルの慰謝料を払うことになったのだそうです。ニューヨークでのハナシでありますが、彼女によると、2004年のシティ・マラソンに参加したときもトップレスで走って止められなかったとのことで「暑いんだから脱ぐのは当たり前。いつもそうしてるわ(I've kind of always done it out of practicality)」とNew York Postにコメントしています。

▼彼女によると、裸で歩いていたら急にパトカーに押し込められて、精神病院へ連れて行かれたりしたらしい。これをやったお巡りさんも、彼なりに義務を遂行したつもりだったんだよな。自分が警官だったら・・・ひょっとすると喜んで見ていただけかも!?
 
6)むささびの鳴き声
 
▼社会保険庁のドジがいろいろと暴露されて年金不安が広がっています。2週間ほど前の夜のニュース(テレビ朝日の夜10時だった)で、自民党の政治家が社会保険庁の電話相談センターとおぼしき事務所を視察している場面を放送していた。ほんの5秒程度だったと記憶しているのですが、その場面の中で自民党の政治家数人が、電話がかかりにくいことについて「そんなこっちゃダメじゃないか!」と現場の課長さんだか部長さんだかを怒鳴りつけ、その人たちがしどろもどろで「言い訳」をしていました。

▼確かに社会保険庁にも困ったものですが、それにかこつけて(としか思えない)正義の味方然として、お役人を怒鳴りつけるPRをやっている自民党の政治家の方がもっとひどい。しかしイチバンひどいのは、あれが政治家たちの自PRであることなど百も承知のはずなのに、あの場面をテレビで放映した担当者の感覚でしょうね。あの場面を見れば視聴者の多くはあの政治家たちに喝采を贈るかもしれない。そして怒鳴りまくられている役人に対して、日ごろの溜飲を下げることにもなるかもしれない。しかし払った年金がもらえないかもしれないという問題の解決には全く関係がない。

▼テレビ朝日といえば、久しぶりに日曜日の午前10時の「サンデ−プロジェクト」という番組を10分ほど見る機会がありました。グッドウィルという会社の社長が出演して、司会のジャーナリストにとっちめられており、社長はただひたすらアタマを下げているという画面でした。上の社会保険庁の報道と同じです。この場合の悪はグッドウィルの社長であり、これを懲らしめているのが、ナントカいう名前のTVジャーナリストというわけです。視聴者の溜飲は下がったかもしれないけれど、介護そのものの現状には何も関係ない。

▼前回の「鳴き声」で名前の話をしました。日本の男の名前で、かつては三郎は沢山あり、一郎もそこあるのに、何故か私の名前である「二郎」が全く人気リストに出てこないということでした。有難いことに早速、メールで「二郎と次郎が分散してしまったのでは?」と慰めて?くれる人がいました。確かにそうかもな。

▼で、「三郎」という名前ですが、必ずしも「三男」の名前というわけではないんでしょうか?知らなかったけれど、歌手の北島三郎は長男なのでありますね。尤も北島三郎というのは芸名で、本名は「本島穣」というらしい。演歌の歌手として売り出すときに「本島穣じゃ売れないな」ってんで北島三郎になったのだろう。サブちゃんには悪いけれど、はっきり言って本名の本島ってのは面白くもなんともない。北島の方がいい。でも、なぜ「三郎」なの?これはおそらく、田舎から出てきた三男坊というセンで売り出そうってことだったんだろな。裏町をギターで流しながら「与作」「函館の人」「帰ろかな」とくれば、これはもう「サブちゃん」っきゃない!

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