昨日、車で出かけたのですが、なんと車内に冷房を入れました。まだ5月ですよ!寒い冬よりはマシかもしれないけれど、さすがに外出はビビります。
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目次
1)ティリザ・メイの失敗
2)欧州議会選挙の行方
3)ヨーロッパのノスタルジア
4)どうでも英和辞書
5)むささびの鳴き声
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1)ティリザ・メイの失敗
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一昨日(5月24日)、メイ首相が保守党党首を辞任することを表明すると(当然のことながら)英国中のメディアというメディアが、そのことについての論評記事で埋め尽くされたのですが、翌日はもう後継者に関する憶測記事でいっぱいという感じだった。もう少しゆっくりメイ政権の3年間を振り返ってもいいと思うのに・・・。ここに紹介するのは5月25日付のアイルランドの新聞、Irish
Timesが掲載した社説です。見出しは「ティリザ・メイの悲劇的な不適格性」(the tragic inadequacy of Theresa May)で、書き出しは次のようになっている。
- ティリザ・メイが首相に就任したのは2016年の国民投票後の混乱状況の中でのことであり、彼女が引き継いだのはバラバラになった保守党、分裂した英国社会、そして戦後最悪ともいえる政治危機に直面した英国だった。
When she took office in the chaotic aftermath of the Brexit referendum in 2016, Theresa May inherited a fractured party, a divided society and a political crisis worse than any Britain had faced in the postwar era.
要するにまさかと思われた国民投票の結果に国全体が慌てふためく中で、投票を呼び掛けた本人のキャメロン首相が辞めてしまうという混乱の中で生まれたのがメイ首相だった。しかも彼女の任務はEU離脱を実現すること、英国自体の経済が弱体化し、英国の国際的な影響力も弱まることになりかねないプロジェクトを実現することだった。とても他人が羨むような仕事ではなく、その意味では同情に値するし、涙ながらに辞任を表明する彼女の姿に、個人的には同情を禁じ得ない。が、それはそれとして指導者としてのメイが行ったことは過ちと判断ミスだらけで、英国が直面した状況を余計に悪いものにしただけであった・・・とIrish
Timesは言うわけです。
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彼女のやったことの何がそんなに悪かったというのか?この社説によると、彼女が犯した最大の過ちは「EU離脱」という国民投票の結果を実施するために、英国の国益を考えるよりも、党内の強硬離脱グループの言うことに耳を傾けてしまったということである、と。メイがEUに対して離脱通知を発送したのが2017年3月29日(むささびジャーナル368号)で、その2年後(2019年3月29日)に離脱することを正式に宣言したわけですが、EUとの交渉で何を得たいのか、何を得ることが英国にとって最も望ましいのかということがメイ自身に分かっていなかった。にも拘わらずEUとの「合意事項」なるものをまとめて議会に提出、これが拒否されるという事態になったしまった。
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EU側と交渉するに当たってメイがブラッセルに送り込んだ英国の担当官の態度もひどかった。何事も英国の期待どおりに運ぶものだと思い込んでいる様子で、そのことによってEU側を不必要に怒らせてしまった。「悪い取引をするくらいなら取引などしないほうがいい」(no
deal is better than a bad deal)はメイが使ったスローガンですが、それはこの種の交渉事には不可欠な「妥協」を拒否する姿勢とも受け取られた。 |
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メイ政権は連立の相手である、北アイルランドの保守政党「民主連合党」(Democratic Unionist Party)の意向を尊重しすぎた。この党は強硬離脱を主張しており、北アイルランドの与党ではあるけれど、必ずしも北アイルランド国民の多数の支持を得ているわけではない。メイはさらにボリス・ジョンソンという人物を外務大臣に登用して国際社会の失笑を買ったけれど、今やこの人物がメイの後継者になろうとしている。「お笑い」(laughable)としか言いようがない。
メイが犯した過ちの最後が、労働党との共同行動を最後まで拒み続けたこと。どうにもならないと分かってから接触したけれど、そのころには彼女は仲間には裏切られ、反対グループにも拒否されて完全な孤立状態で、強硬派を阻止するための実のある共同路線を歩むことができなかった。 |
▼ティリザ・メイという人は、キャメロン内閣の閣僚だったときはEUへの残留を主張していたのですよね。少なくとも積極的な離脱派ではなかった。その人が首相になったときに考えたのは「国民投票の結果は受け入れなければならないが、強硬路線だけは阻止しなければ」ということだったのですかね。つまりBREXITを成し遂げると口にはするけれど、心の中ではそれほど熱心ではなく、むしろ「残留に近い離脱」のようなものを目指したのでは?となると、どうしても両方にいい顔をすることになり、両方から信用されなくなる。
▼2016年の国民投票で「離脱」が勝った後に下院が主宰するオンライン署名が「もう一度国民投票を」と呼びかける署名を行ったことがあります。10万以上集まると下院で審議しなければならないわけですが、2016年の場合、415万の署名が集まった。で、メイの保守党党首辞任表明後に「首相辞任の場合は総選挙を」(If Theresa May resigns as Prime Minister a general election must be held)という署名活動が行われているのですが、本日(5月26日)現在で27,444人が賛成の署名をしています。 |
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2)欧州議会選挙の行方
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5月23日から26日までの4日間、欧州議会(European Parliament)議員の選挙が行われます。むささびは欧州議会については何も知りません。ここをクリックして駐日EU代表部のウェブサイトを見ると議会および選挙についての基礎的な情報が出ています。投票日は国によって異なるのですが英国における選挙日は5月23日(木曜日)、すべての国の選挙結果は明日(5月27日)発表されることになっている。欧州議会の議席数は750+1(議長)で、加盟国の人口に応じて送り込める議員の数も違ってくる。最も多い国はドイツ、次いでフランス、イタリア、英国、スペイン、ポーランドなどがそれに続いている。
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で、英国ですが、もともとの予定では今ごろはEUの加盟国ではなかったはずなのに、離脱日が最長で10月末まで延びてしまったので、「加盟国」の義務として議会の選挙には参加しなければならない。英国が派遣できる議員は73人、国内の選挙とは名称も異なる政党も含めて9党が候補者を立てている。下のグラフは立候補者を立てている政党の支持率(5月初めの世論調査)ですが、Brexit党とChange UKはこの選挙で初めて候補者を立てている政党です。
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Brexit党は、英国におけるEU離脱運動の先頭に立ってきたUKIP(独立党)のファラージ党首がUKIPを離れて作った新しい政党です。古巣のUKIPは別の人間が党首を務めているのですが人気はいまいちという感じです。Change UKも新しい党なのですが、メイ保守党党首およびコービン労働党首によるEU離脱の姿勢に批判的な保守党おより労働党の不満分子が寄り集まってできた政党であり、当然英国のEU離脱そのものに批判的なグループです。このグラフに見る限り、英国のEU離脱を推進しているBrexit党の人気が異常に高い。対照的なのが保守党の低迷なのですが、実は労働党もかなり人気を落としている。要するに従来の二大政党の人気がさっぱりということです。特に離脱をめぐるメイさんの対応に嫌気がさしている保守党内の強硬派の支持層がBrexit党の支持に回っているものと思われています。
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欧州議会の政治的勢力図
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欧州議会における政治グループの勢力図は上のとおりですが、大まかにいうと、ドイツのキリスト教民主同盟を中心とする右派と社会民主党を中心とする左派に分かれており、現在のところは右派がリードしているという状態だそうです。ではこの選挙では何が争点となっているのか?最近の欧州メディアの報道ぶりを見ていると、現代のヨーロッパは「右翼的ナショナリストと進歩的欧州主義者の間の二極対立」の様相を呈しているように思えてしまう。が、5月1日付のニューヨーク・タイムズに出ていた"What
Do Europeans Really Want?"(ヨーロッパ人たちは本当は何が欲しいのか?)というエッセイによると、対立も何もない、「あるのは混迷だけ」(They
are total chaos)なのだそうです。このエッセイについては次の記事として掲載します。 |
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▼上のグラフは1979年から2014年までの欧州議会選挙における英・独・EU平均の投票率です。英国では2004年が一番高いけれど、それでも38.52%です。ドイツは最初のころは60%を超えていたけれど、1999年あたりから5割を切るようになっています。ここをクリックすると、加盟国全部の投票率が出ていますが、どこの国でも投票率は下がってきているのですね。目を引くのはベルギーで、1979年から2009年までは90%を超えていた。2014年で初めてこれを切ったのですが、それでも89.64%(!)です。さすがブラッセル(EU本部)の所在国だけのことはある? |
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3)ヨーロッパの「ノスタルジア」
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日本のメディア報道によると、最近のヨーロッパでは「反移民」を叫ぶ極右勢力の台頭が目立っており、政治的には、これまで進めてきたヨーロッパ統合の動きを守り、推進しようとする「欧州主義者」の影が薄くなっているような印象です。が、5月1日付のニューヨーク・タイムズに出ていた"What Do Europeans Really Want?"(ヨーロッパ人たちは本当は何が欲しいのか?)というエッセイによると、現在のヨーロッパを支配するのは「ノスタルジア」なのだそうです。このエッセイの筆者はイワン・クラステフ(Ivan
Krastev)というブルガリアの政治学者・社会学者です。
イワン・クラステフによると、EU加盟国の人間の圧倒的多数が「変化」(change)を望んでいることは間違いないけれど、ではどのような変化を望んでいるのかというと、国によっても個人によっても違う。例えばオランダではこの3月に地方議会の選挙が行われたのですが、人気を集めたのは反移民政策を掲げる右翼政党だった。同じころにスロバキアでは大統領選挙が行われたけれど、勝利したのはリベラル派と目される女性(ズザナ・カプトバ)候補だった。スロバキアはどちらかというと右翼的ポピュリズムの牙城のように思われていたのに、です。オランダでは「リベラル」が、スロバキアでは「ポピュリスト」がそれぞれ「体制」(status quo)であったのに対して有権者はそれに反するような投票をしたということになる。
クラステフの見るところによれば、現在ヨーロッパの国々で起こっているのは、主役が脇に押しやられた(mainstream moving to the fringes)というよりも、有権者がいろいろな方向に移動し始めている(moving in all directions)ということであり、その有権者自体の考え方が揺れているということらしい。最近EU全域をカバーして行われた世論調査によると、欧州議会の選挙には「棄権する」(sit it out)と答えた有権者が半数に達しており、投票すると答えた有権者でもその7割が支持政党を決めていない「浮動層」(swing voters)だそうです。数字に直すと浮動票が9700万も存在するということになる。クラステフはこれらの現象を称して「完全な不確定」(total uncertainty)と言っている。
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ただ、クラステフは
- 全ヨーロッパの有権者に共通する意識が存在する可能性がある。
But there may be something that unites voters across Europe.
とも言っている。それは「ノスタルジア」である、と。1688年にスイスの心理学者であるヨハネス・ホファーが作った言葉なのだそうですが、もともとは「故郷へ帰りたい」(longing to return to one’s own land)という願望を表す言葉だった。現代のヨーロッパ人の精神状態を表現すると、「怒り・混乱・郷愁」が入り混じった状態ということになる。世の中、今より昔の方が良かったとは思うけれど、その「栄光に満ちた昔」(glorious yesterday)というのがどのようなものであったのかがよく分からないという状態です。
- ヨーロッパ人たちは自分の子どもたちの時代は今よりもさらに悪くなっていると思っている。が、それをどうやって止めればいいのかが分からないでいる。
They fear their children will be worse off than they are, but they do not know how to prevent it.
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「昔は良かった」という感覚では一致しているのに、昔の何が良かったのか?ということになると意見が一致しない。反移民の右翼人間たちは単一民族的な国々から成るヨーロッパへの回帰を夢見ているけれど、果たしてそんなものが実在したのか?というとよく分からない。一方で左翼の多くが統合ヨーロッパの理念が掲げる進歩主義にノスタルジアを抱いている・・・という具合です。
メディアの論調を見ていると、ヨーロッパ人たちは「EUの官僚主義」と「頑迷なる一国主義」の間で分裂しているかのように思えるけれど、イワン・クラステフの観察では、最も多いのはEU統合にも一国主義にも疑問を抱いている人びとなのではないかということです。「昨日は今日よりも良かったことは確かだけれど、明日よりは今日の方が良い」(yesterday was better than today but today will be better than tomorrow)という考えに取りつかれている人びとである、と。昔は良かったけれど、将来は今より悪い・・・!
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今回の欧州議会選挙が、現在のノスタルジアから抜け出そうとするヨーロッパを示すことになるのか、相変わらず後ろ向きのヨーロッパしか見えないのか?いまいち読めないところではあるけれど、一つだけはっきりしていることがある、とクラステフは言います。それはヨーロッパという概念を推進する主流派と欧州懐疑論をとる反主流派の間の境目が比較的はっきりしている対立軸であり、ヨーロッパの有権者がそのどちらにつこうとするかがはっきりするということです。 |
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▼上のグラフは欧州外交委員会(European Council on Foreign Relations)がEU加盟国(14か国)の人びとを対象に行った意識調査の結果です。「あなたは自分が所属している国の人間であることと、ヨーロッパ人であることのどちらを大切だと考えていますか?」というのが問いです。フランス、オランダ、スウェーデン、デンマークの人たちは、自分が所属している国の人間であるという意識が強い。対照的にハンガリー、ルーマニア、チェコのようなかつての社会主義国の人たちはヨーロッパ人であることの方が大切だと考えているようです。 |
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4) どうでも英和辞書
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A-Zの総合索引はこちら |
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numeracy:算数
"numeracy"という単語の日本語をネット辞書で引いたら「算数」と出ました。Cambridgeの辞書によると"ability
to do basic mathematics"となっている。基本的な数学能力=算数ってことか。なるほどね。知らなかったのですが、英国にはNational Numeracy Dayなんてのがあるんですね。「全国算数日」というわけで、数字を扱ったりすることの大切さを理解し、算数能力の向上のために努力するらしい。昨年(2018年)始まったばかりなのですが、今年は5月15日がその日でありました。
アメリカ・テネシー州に"PooPrints"という会社があるのですが、そのビジネスはワンちゃんのうんちのDNA検査と照合サービスを提供することにある。現在、アメリカ、カナダ、英国の約3000か所にのぼる住宅団地などにこのサービスを提供している。契約はもっぱ地方のお役所や団地の経営者らとの間で行われ個人との契約はない。
政府の調査によると、英国人はおしなべて算数嫌いなようで、労働年齢の英国人の約半数が小学生程度の算数の力しかないらしい。しかも世論調査機関のIpsos MORIによると、43%の人間が特に算数の力を上げたいとは思わないのだそうです。理由は「大して役に立たない」ということ。自分の子どもたちについていうと「読み書きの能力」(literacy)高いことについて評価する親が半数にのぼるのに、算数の力については20%しかいない。ちなみにOECDの統計に見る日英比較では年齢を問わず日本人の方が算数能力が上なのだそうです。ただコミュニケーションを含めた「問題解決」(problem
solving)能力ということになると、高齢者に関してはイングランド人が日本人を上回っている。 |
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5)むささびの鳴き声
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▼むささびが暮らしている埼玉県飯能市の自宅から歩いて3分のところを入間川が流れており、その川岸に飯能市が管理している市民のためのスペースのような広場があります。その中に左右が180センチのベンチ(上の写真)がいくつか置いてある。写真をよく見ると分かるのですが、ベンチの中央部分に仕切りのようなものが付いている。ひじ掛けかな?と思ったのですが、それにしては低すぎる。座ってみて気が付いたのですが、仕切りの左右のスペースが一人が座るにしては広すぎるし、二人で座るには狭すぎる。「仕切り」がなければ3人掛けというスペースなのに・・・。この仕切りは何のために付いているのか?見ず知らずの他人同士が二人で腰掛けるときのための間仕切りかな?
▼先日ネットを見ていたら、誰かが似たようなベンチの写真を投稿、真ん中の仕切りは、地元のお役所による「ホームレス対策」と説明しておりました。なるほど・・・。あの仕切りのお陰でベンチの上に横になって眠ることができない。誰のアイデアであんなものを取り付けることにしたのか?飯能市役所の役人?市にベンチを納入する企業のセールス担当者?疲れて公園のベンチで横になりたいと思うのはホームレスだけではない。公園のベンチでホームレスが横になって何が悪いというのか?あれを付けた人間のアタマには、ベンチに横になるのは迷惑行為という考えしかなかった。その記事を読みながら、むささびは本当に腹が立った。市役所の気持ちとしてはベンチを独り占めする「迷惑行為」を止めさせようと思ったのかもしれないけれど、そんなことは市民の常識にお任せすればいいってこと。
▼(ベンチの話とは関係ないけれど)むささびと似たような年齢の友人が政治制度に関連して面白いアイデアを口にしました。選挙や国民投票の際に年齢によって票数に差をつけてはどうかというのでありますよ。18才~25才の有権者が投票すると、一人の票が3票分に値する。70才以上の場合は3人投票してようやく1票ということに・・・。お分かり?20才の人間は、何かの事情がない限り、あと40~50年は生きますよね。でも77才のむささびは?せいぜいあと4~5年でしょう。これから長く生きなければならない人間(若年層)の意思や希望が反映されるような政治のシステムを作るためには、年齢による差別をつけるっきゃない、と。それを聞いて、むささびは「なるほど、面白いアイデアだなぁ」と感心してしまった。実現の可能性はともかく、アイデアとしては一考に値しませんか?
▼3番目に載せたヨーロッパのノスタルジアですが、「昔は良かったけれど、先行きは暗い」という悲観論にさいなまれているのは日本人も同じですよね。1964年の東京五輪、70~80年代の高度経済成長、平和な平成時代、すべてが良かったよね!、でも少子高齢化が進んで、将来はどうなるんだか・・・というわけです。バブル時代を懐かしむ日本人の心理は、サッチャリズムの1980年代を懐かしむ英国人の心理と全く同じです。つまり過去への郷愁と将来への不安はどこにでもあるってこと。
▼なんだか本日も暑くなりそうです。お元気で。 |
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